永谷研一/ネットマン社長ブログ
未来人材ビジョンに対する一考察。探究への期待
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未来人材ビジョンに対する一考察。探究への期待

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先日経済産業省が「未来人材ビジョン」を発表しました。

デジタル化や脱炭素化といったトレンドは産業構造に変革を促すと同時に人材のあり方についても変革を求めているとしています。さまざまなデータをを示しながら

・旧来の日本型雇用システムからの転換
・好きなことに夢中になれる教育への転換

の2つを提言しています。データを引用して考察したいと思います。
出典:https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001.html

15歳の数学的リテラシー、科学的リテラシーは国際ランキング1位、2位でありとてもうまくいっている。15歳は金の卵ということですね。ドリル系の勉強の効果でしょうか。中学までの理科系の教育がうまくいっている側面を表していますね。

一方で数学や理科を使った職業に就きたいと考えている中学生は圧倒的に少ないという現実です。おそらく自分が学んだことと現実の仕事が結びついていない証拠かと思います。

このグラフはある意味衝撃です。探究の授業が少ないので楽しさを感じないということですね。正解のある問題をパターン認識でひたすら解いても、面白さを認識するのは、研究肌の人間などごく一部ということですね。
(ちなみに私個人は、摩擦係数の問題に興奮したのを思い出します。ビー玉を逆回転させて戻ってくるのを計算できるのか!と。笑)

このグラフが一番日本の大きな問題を表していると思います。「自分で社会を変えられる」と思っている若者が18%しかいないのです。これではイノベーションが起きるはずがありません。生産性が上がらず日本はますます貧しくなってしまいます。

中学校の改革例のグラフです。従来のインプット型の授業時間を半分にした例で、授業のカリキュラムを変更することで十分探究学習の時間を入れることが可能なのです。校長がカリキュラム編成権をしっかり発動すれば今の制度でも十分可能ですね。

このグラフを見ると学校の先生の仕事を増やすことは無理ということ。逆にいうとデジタルをもっと積極的に活用して、テクノロジーを使って圧倒的に生産性を向上する業務や教務改革を推進する必要があるということにもなります。

この経済産業省の発表資料でも以下のように述べられてます。

「知識」の獲得に関する企業の研修教材や大学講義資料等は、 デジタルプラットフォーム上で解放を進め、 誰でもアクセスできる形で体系化していくべきである。
これにより、教員の方々のリソースを、 「探究力」の鍛錬に集中させることができる。

出典(経済産業省 未来人材ビジョンの資料から抜粋)

全く同感です。簡単にいうと、今までの知識教授の教材開発や授業準備はクラウドサービスにあるコンテンツに任せてしまって、教員は、人間だからできる仕事として、生徒に考えさせたり、興味を持たせたり、可能性を引き出すために、探究に力を入れようということです。

ただ、先日鈴木寛氏も講演でおっしゃっていましたが、「教員がサボっていると思われることを恐れている」という事実があります。
ただ、教えることは徹底的にデジタル活用をすると決めてしまえば、教えるための教材準備や採点の時間が減りますので、時間が大幅に浮くことになります。

その浮いた時間を使って、探究の時間の準備や仕掛け作りに使えるのではないかと思います。
例えば、PBL(Project Based Learning)のための、他の学校の教員や社外の社会人などとコラボレーションをする時間などに使えるのではないでしょうか。

まるで、企業のタスクフォースを始めたビジネスパーソンのようです。教員にとって、自分の専門領域に幅と深みが増す試みとなるでしょうから、見方を変えれば楽しいワクワクする仕事ぶりに転換できる可能性を感じます。

もちろん私たち民間もPBL等で学校を支援できることがたくさんあります。
私は地元では、スマートシティ推進協議会の教育部長を任命されているので、地元企業を学校教育への支援に結びつける社会活動に汗をかいております。

この「未来人材ビジョン」が子供たちの学びの広がりと深まりに繋がったら素晴らしいと思います。
まさに、

・好きなことに夢中になれる教育への転換

に結びつくことを期待しています。

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株式会社ネットマンの社長ブログです。発明家、行動科学専門家として教育改革に寄与しようと日々奮闘しています。ここでは教育クラウドの導入現場の話や、教育ICTの開発秘話、キャリア教育実践の話、また著書「できたことノート」メソッド解説など私目線で感じたことを上げていきます。