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あなたの組織はこれからどこに向かうのか?価値観経営を実現しよう

日経ビジネスの2021/4/9の記事に
「リーダーが引っ張る米中、理念・価値観を組織の原動力にする日本企業」
というタイトルで慶應義塾大学の王英燕教授の「組織論講義」の最終回が掲載されました。
そこには、日本型経営と米国の経営の比較が整理されています。

ーー引用開始ーー
企業は経営が厳しくなると短期的対応(早期退職や不採算部門精算)に追われるが、成長に必要な人材が確保しづらくなる。・・・
これからは、我慢強く組織を牽引する必要がある。それが、組織の本質とは何かを考える

「組織アイデンティティー」

である。「われわれは何者なのか」を定義づけることによって
自分の根源はどこにあるのか、これからどこに向かうのかを模索することで、成長と試練を乗り越える原動力を生ませる。

ーー引用終了ーー
そして、日本の経営の特徴が「価値観の継承と発展」で、米国の経営の特徴は「リーダーのビジョンで動く」というのです。そして、日本では、リーダー個人より組織的な調整で意思決定する傾向があり、米国のリーダーシップとは違いがあるとのことです。

ここで疑問が湧きます。

これからも価値観経営が日本で実現するのでしょうか?

たしかに日本は、生え抜きの社長や長期的な雇用、また顧客との運命共同体などで、価値観が継承された経営になっていて、結果長寿企業も多いでしょう。

でもこれは今までの話だと思います。
今までは、そんなに価値観に変化がなく、みんなが同じ幸福感を持っていた時代でした。今のように価値観が多様になって、「みんな一緒」から「みんな違っていい」時代になったとき、これまでのやり方が通用するとは思えないのです。

生え抜きや長期雇用で価値観が継承されるほど甘くない時代と言えます。
社会の変化はもちろん働く人の価値観の変化も大きいでしょう。

そこで!これからは、米国型のリーダーシップと日本型を融合することによって価値観経営が実現すると思います。まさに

「組織アイデンティティー」

として、自分たちの存在価値を全員が共有するよう、組織のリーダー(会社であれば経営者や部門長、学校であれば校長や管理職)がリーダーシップを発揮していくのです。

組織のリーダーがビジョンリーダーとなるのです。そして

・自分たちは誰でどこに向かうのか「ビジョン」を魅力的に語り
・自分が先頭に立って、リスクを恐れず挑戦的な行動をとり
・メンバーたちには、目的思考で創造的な行動変容を求め、それを賛辞し、
・個人のありたい姿と組織のビジョンの融合を図り組織文化を作る

というプロセスを実践するのです。

どうでしょうか。
こうやって言うのはラクですが、実際に実践するの大変なことです。現状の流れもありますから、ハンドルをグッと切るときに大きな反動があることも考えられます。でも、この価値観経営に挑戦することによって

「誰でもイキイキ前向きに働ける元気な組織」

を実現できることは間違いありません。

組織のリーダーは今、立ち上がる時にきたと言えるのです。

私もネットマン社のリーダーとして価値観経営にチャレンジしています。
実は、来週から新たに

「ITサービスの開発に対する価値観経営」

をスタートさせます。それは

  「開発プロセスのオープン化(ユーザー参加型)」

です。

ネットマンの教育系、人材育成系のクラウドサービスを契約している企業や学校は何十とありますが、それぞれの講師や先生に直接サポートしているので要望が毎週多くあるのです。
今まで自社の開発会議で判断して新機能をリリースしてきましたが、これからは、ユーザーに決定プロセスを公開して一緒に考えて判断してもらう仕組みとします。

具体的には、チャットや掲示板やzoomを使って同期・非同期双方でユーザーと一緒に毎週のリリース内容を決めていくのです。
まさに、ユーザーと一緒に併走してきた「ネットマンの組織アイデンティティー」を強化する方法として価値観経営の1つと考えます。

こうやって私も小さいながら1つ1つ価値観経営にチャレンジしていきたいと思います。この記事が、リーダーのみなさんの自分の組織の価値観のことを考えるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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