教員の働き方改革。「3大ムダ校務」を3ヶ月でゼロにしよう!
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教員の働き方改革。「3大ムダ校務」を3ヶ月でゼロにしよう!

永谷研一/ネットマン社長ブログ

昨年、文部科学省の2022年度予算案は前年比3643億円増の4兆3859億円。小学校で35人学級を実現するために3290人の教職員定数改善を要求しました。政府は21年度から5年間かけ小学校全学年の学級編成を40人から35人に引き下げるとのことです。
かつて財務省が教職員3.7万人削減を提案し、それに対し文科省は「いじめなどの問題に対応するため、教職員を増やすべき」として対抗しました。

財務省VS文科省の戦いはわかりやすですが、先生の数を語る前に、もっと大切な議論があります。それは

・教員の「仕事の効率化」

です。
新学習指導要領で教員の仕事量が増える中、今までと同じような仕事の仕方でよいはずがありません。

文科省は「教科指導におけるICT活用や校務の情報化も含めた学校教育の情報化は、子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学びや、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学びの創造につながり、21世紀にふさわしい学校と学びを実現するための鍵であると考えています」と言いました。

この提言は、「教科指導と校務の情報化=ICT活用」という2つの視点があることがポイントです。ICTを活用すると効率化することは、例えば、

<教科指導>
・ペーパーレスで教材の印刷や配布にかかる時間をなくせる
・小テストの自動採点によって個別最適化が楽にできる
・課題やレポートなど提出物の管理が楽にできる
<校務>
・保護者連絡やお便りの配布がペーパーレスで簡単にできる
・手間がかかっていた、各種アンケート集計が簡単にできる
・教員間連絡や教員同士の書類の共有が簡単にできる

があげられます。このように、ICT化の恩恵はまず教員が最大に受けるべきと考えます。そのためには、「教員」がアナログ時代からICT時代に変わることが優先です。そうすれば余裕も生まれ、児童・生徒の指導の時間を充実させることができるからです。 そのためは

「無駄な仕事をなくす」

という観点が大切です。私は多くの学校のICT化の支援をする中で、とくに公立の小中学校で3つの無駄を発見しました。
それが、3大ムダ校務として「無駄な印刷業務」「無駄な集計業務」「無駄な連絡業務」があります。


1.無駄な印刷業務
 500人の児童にお知らせ配布。3枚あれば1500枚。PTA総会の資料15枚。これだけで7500枚。
 保護者連絡やお便りのICT化で1年で3万枚削減した小学校があります。紙代だけでも1枚10円としても30万円削減です。コピー機の前にいるムダな時間を考えたら計り知れません。

2.無駄な集計業務
 3月恒例の転出調査。IT化すれば集計一発。未提出者への催促も一発。
 学校評価アンケート。保護者、教員、生徒の3点集計・分析。これも一発ワンクリックで終わり。今までは手集計です。
 上記2業務だけとっても、ざっと計算して、教頭や主幹教諭の仕事時間が15時間浮いています。また、アンケート回収に伴うクラス担任の仕事の時間が、1時間。全部で18クラスあるので18時間。合計で33時間の教員の仕事がゼロになっています。繰り返しですがたった2つの業務です。

3.無駄な連絡業務
 朝の欠席電話受付。欠席連絡のIT化(アプリ化)で、電話が鳴らないおかげで先生は学級の仕事に集中できます。
 また教員への連絡が面倒なんです。飛び回っているのでなかなか捕まらない先生たち。メールアドレスがなくても、アプリ通知を使って一発で伝わる。連絡業務の生産性も格段にアップしています。
  職員朝礼。前もって協働板に資料を投稿しておけば、質問は事前に終わる。毎朝の会議時間10分が1分に短縮した学校があります。
 
上記業務改善はほんの1部です。これだけでも教員の時間を大幅に削減できます。費用対効果を金額換算したら2人の教員の人件費が浮いてると同等でしょう。大雑把ですがおおよそ1000万円の価値がある施策と言えます。

教員の人数を語る前に、現在の先生方の仕事の効率化の実現が先ではないでしょうか。
上記「3大ムダ校務」はたった3ヶ月で撲滅できます。そして二度とムダは発生しない不可逆の働き方改革なのです。

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永谷研一/ネットマン社長ブログ
株式会社ネットマンの社長ブログです。発明家、行動科学専門家として教育改革に寄与しようと日々奮闘しています。ここでは教育クラウドの導入現場の話や、教育ICTの開発秘話、キャリア教育実践の話、また著書「できたことノート」メソッド解説など私目線で感じたことを上げていきます。